触りたい、縛りたい、愛したい  〜例え許されない恋だとしても〜





パンフレット見ながら気持ちが先走ってギャーギャー言ってたら「あの〜」と後ろから声をかけられた。
振り返ると可愛い感じの女子3人グループで割と年は近そう。
早速純太が対応する。




「わ、可愛いね〜俺たち今日初めて来たの、キミたちは!?」




「私たちは2回目なんですけど…あの、写真撮ってもらっていいですか!?」




「え…?」




純太が話してるからちょっと気を抜いてたけど女子は俺にそう言ってきた。
アレをバックに…と言われUSJのシンボルの前で撮るみたい。
快くOKして撮ってあげた。
逆に俺たちも撮ってもらう。





「あの、記念に一緒に撮ってもらってもいいですか?」




「え、いいの!?喜んで!!」
相変わらず純太は軽い。
でもそこが助かってる部分もある。
良かったね、髪の毛染め直して。
この日の為に茶髪にしてイメチェンしてきたもんな。




女子が自撮り棒で撮ってくれて「送ります」って……つまりアレだよね。
喜んでるのは純太だけど俺と宏介は……




「あ……俺は純太からもらうね?」




奥手だと思われていい。
奈那に内緒でこんなことしたくないから。




「あのっ……もし良かったら今日一緒に回るとか…ダメですか?」




顔を真っ赤にして言ってくれた言葉。
女子からこんな誘い受けたことなんかない。
こんなのそうそうあることじゃないし、男からしたら大チャンスでラッキーな事なんだろう。
純太、噛み締めながら喜んでる。




見た目も可愛いし早速純太が年を聞いて同い年だと分かった。
神戸から来ていることも。
だからってこのまま流されていいのか!?
嗚呼、でも純太にとってはチャンスなんだよな。




「良いですか?」って再度確認。
ヤバい……距離近くなってる。
中央に居た子、俺の腕掴んでるよ。
もしかして個人的に誘われてる…?
なんてな。




「あ……えっと」




どうしたらいいのかテンパってる時だった。
慣れない状況に呑み込まれそうになっていたら伸びてきた手。
フワッと大好きな匂いに包まれる。
俺を虜にして仕方ない髪の匂いと華奢な身体。