触りたい、縛りたい、愛したい  〜例え許されない恋だとしても〜





ハッ…!
関西人ってノリよくない!?
普通に声かけられて口車に乗せられて危ない場所に連れて行かれたりでもしたらっ…!?
やっぱり女子3人は危険だ…!




「俺も行く……」




「え?」




「俺もUSJ行きたい…!えっと、純太たちと」




口が勝手に動いていた。
言った直後に我に返るも時すでに遅し。
嫌な視線を感じる……自業自得だけども。
はぁ!?何言ってんの?ってなるよな。




「何かそうなる気がした……別に良いけど絶対に別行動だよ?ホテルも別で取ってね?」




「え、良いの!?俺行っても」




「え、行かないの?どっち?」




「行きたい!行って良いよね?」




慌てて親父に確認する。
まさかの俺の行動っぷりに驚いているのか涼子さんと顔を見合わせている。




「でも祐翔くんが居てくれたら私たちも安心よね!?」




「だからそこは別行動だってば。チカたちには言わないからバレないようにしてよ!?」




そんなのいくらでも…!やったぁ…!
ガッツポーズで一緒にパンフレットを見る。
隣で項垂れてる奈那も目に入んないくらい浮かれてた。




「マージーかー!ていうか卒業旅行に普通、弟来るか!?」




「ご、ごめんね奈那ちゃん」




「聡志パパ〜!ママと夫婦水入らずしちゃってください」




「う、うん…ありがとう」




よしよし、丸く収まったなぁ。
ホテルもまだ取れるみたいだし、純太たちは後で声かけるかって思ってたら奈那の方から「先に声かけとかないと」って言われちゃった。
予定は先に押さえとくべし、だって。




こいつら、二つ返事でOKなのに。
桜井さんは法事でダメだった。
男3人かよ。
でも同じ空間に居れるなら全然良い。
遠くから眺めてるだけで充分幸せだ…!