2人きりでゲームしてる時もそう。
俺がソファーに座り、奈那はその下の床に座ってる。
足の間に入っちゃってさ。
リモコン操作で本気のバトルしちゃってるわけ。
「ちょっとヒロ…!今のはさすがにナシでしょ…!」
「いや、アリだろ」
ゲーマーなんでね、容赦はしませんよ。
ちゃんとルールに則ってんだからアリなんですぅ…!
ちょっとした合間に前かがみになってジュースの入ったグラスを取る。
「あ〜悔しい…!あ……」
悔しい…!って後ろに頭倒してくるから思いきり当たっちゃうし目は合うし。
飲み終えて元の態勢に戻るけど視線を感じたまま……
「もう一戦する…?」
負けて拗ねてるとこも可愛い。
片方だけほっぺ膨らませて…とか、つつきたくなる。
しない、と首を振ったご機嫌ななめなお姫さま。
髪を撫でるだけでは機嫌は直らない。
「ねぇ、もう一戦しようよ〜!次はチーム戦!」
リモコンを渡して次を促す。
バトルはつい火がついちゃって本気出しちゃったんだ、ごめん。
お願い、機嫌直して?
渋々受け取ってくれたからOKなんだと思った。
だからスタートボタン押したのに。
始まった瞬間リモコン渡してきて唖然。
「え?え?しないの!?ちょ、待って…!1人とか無理でしょ」
だがしかし、器用に戦えるもんだ。
2人がかりだろうが3人…4人と増えても実は余裕だったりする。
対戦する友達居なかった暗黒時代なめんなよ。
って、これじゃ意味なくない!?
奈那の機嫌直すためにやり始めたのに俺1人でやるとかすげぇ無駄な時間…!
でも嗚呼クソっ!
画面から目離せない…!やられちまう…!
「ムカつくから邪魔してやる…」
えっ…!?今言ったの奈那!?!?
隣にピタッとくっついて同じソファーに座った。
ちょっと待って、操作してる右腕に胸の感触。
細い指が俺を触っている。
思わず前かがみになる。
それでも続けてくる奈那の策略にまんまとハマっていく自分。
「ちょっ…!奈那…!?何してんの…」
今は敵同士じゃないんだよ!?
ほら、一生懸命戦ってるのに邪魔してやるとか言わないでよ。
そこ触っちゃ……ダメ。

