触りたい、縛りたい、愛したい  〜例え許されない恋だとしても〜






「ずっと好きでした…!付き合ってください!」




相変わらず奈那はおモテになるようで。
告白ラッシュはまだ終息しない。
しかも弟の前でよく堂々と言えるな。
俺は眼中にねぇってか!?
何かムカつく。




「ありがとう、気持ちだけ貰っとくね?」




別に礼なんか言わずにはっきりフレよ。
変に期待しちゃうだろ。
後でそう言ったら
「え〜?絶対すっごく勇気振り絞ってくれたんだよ〜?無下に出来ないなぁ」とか神様仏様じゃないんだからさ!




卒業したら他の大学へ進路が決まってるもんだから、今しかないと余計伯爵がかかってる気がする。
しかも学年関係なくだ。
2年の野郎どもも教室まで押し掛けてきたらしい。
もはや伝説だ…!




「飛ぶ鳥を落とす勢いだね…マジで」




あの桜井さんまでもが驚愕している。
休み時間見かけたと思ったら誰かしら告白受けてるんだもん。
帰り際まで本当に鬱陶しい。
「末永さん…」と呼び止めるものならこの俺がぶっ潰してやろうか…!




ダンッ!と一歩前に出て道を遮る。
そいつの視界を占領したら惜しみなく告げてやるよ。




「姉貴、今は誰とも付き合う気ないって」




本当は俺と付き合ってんだよ…!って言ってしまいそうだ。
それはマズいともわかってる。
ここはグッと我慢……だろ?
でもこれだけ続いたらうんざりなんだよ。




「いや……あの委員会のことで」




んだよ…!紛らわしいことすんな…!
「プハッ」と笑ってるし。
男だと皆、奈那に告白しに来たんだと勘違いして思い切った行動したらこのザマかよ。




委員会野郎と話し終えた後で
「ヒロありがとうね」って余計恥ずかしくなるからやめて。
からかわれるのは純太たちだけで充分。




出来る限り時間が合えばこのグループで帰ることにしている。
駅に着けばそこで桜井さん、チカさんマキさんとは別の線。
俺たちが下車した後は純太たちは乗り換えで別の線に向かう。




2人きりになっても手は繋げない。
近所の目もあるし知り合いもたくさん居る。
家に入るまではバレちゃいけない2人だけの秘密。




ドアを開けて入っちゃえば自分で言うのも何だけど、俺は狼になる。
シューズボックスに押し倒すように奈那にキスしてしまう。
最近……わりとこんな感じ。