「今も充分辛いよ……触れられないのが辛い」
おめでとうって言った時の気持ちに嘘はない。
これからだって応援してる。
でも傍に居たいのはいけない事なの…?
「どうしよう……自信ないよ」
「奈那…?」
「待って…!まだこっち見ないで」
「………わかった」
何が自信ないの…?
これからの事…?2人の関係…?
俺との未来だったりする…?
「ヒロと離れる自信ない……」
その言葉に思わず顔を上げる。
拳を握りしめる。
振り向きたくて仕方ない。
「ヒロが好き……他の人に取られたくない……離れてる間、嫉妬でおかしくなりそう」
「他の人って誰だよ?俺だって奈那しか居ないし興味ねぇよ…」
「バカ……ヒロ格好良いもん、自覚してないとかムカつく」
はぁ!?何だよそれ。
タオルを洗濯カゴに投げ入れた。
ギュッと手を握り返す。
「あ〜もう!振り向くぞ?」
クソ…!泣いてんじゃねぇよ…!
鼻も真っ赤にして…!
頬を包み込む。
「何だよ、そんな顔してたら帰って来た親父たちびっくりするだろ?」
「ヒロに泣かされたって言う…」
「おい、ちょっと待て…!それ親父マジで取るから。ガチ説教食らうだろ?」
やっと笑った。
新しいタオルで拭いてやる。
「もういいよ…」って言ってもまた泣かれたら困るから。
「ちょ、ヒロ…もういいってば」
タオルを頭から被せてそのまま強引にキスをした。
そんな可愛いこと言われて我慢出来るわけないだろ。
泣くのも反則。
きっちりペナルティ取ってやる。
離れたくない気持ちが相まって長い長いキスになる。
狭い空間で必死に俺にしがみつけよ。
俺に溺れろ……鳴けよ。
息もできないくらい俺だけを感じてくれ。
洗面台や壁に押し倒す。
強引にしても全部受け止めてくれる。
もっと…と煽ってくるからヤバい。
反応しちゃうからこれ以上は…と唇を離す。
あの瞳に捕まってどうしようもない俺。
やっと自制心働いたのに奈那の方からキス続行とか……
ダメだよ……親父たち帰って来るから。
無理やり離れたらタオルが落ちた。

