「それ、全くもってヒロのことなんだけど」
「……えっ!?」
「彼が好きなのかって聞かれたからそう答えたのに何でそこだけ切り取って逆に誤解しちゃうのよ…」
へ…………!?俺のこと!?
頬を抓る手は優しいけど申し訳なくて顔見れない。
「勝手に誤解して勝手に拗ねて勝手に避けるのやめてくれない?超迷惑なんだけど…」
「……ハイ、すみませんでした」
「嫉妬に狂って泣いてたの…?」
「……死にそうだった」
「こうなっちゃうと大変だけど、そんなヒロが好きだよ」
「え…?」
また聞けるとは思ってなかった“好き”の一言。
ヤベ……感動して涙腺が緩む。
頬を抓られながら上に乗ってくる。
「私ってそんなビッチに思われてたんだ〜?」
「いや、そんな…ことはないです」
「全然信用されてないんだね〜?」
「違います…!」
グイグイ迫られて壁側まで追いやられた。
「何が違うのかな〜?」
「俺が自信なかっただけ……ごめん」
そのまま座られて視線が合う。
というより、位置的にヤバい………
奈那さん……当たっちゃいますよ?
「等身大のヒロが好きなの」
「え……?」
「ていうか、そろそろ惚れられてる自覚持ってもらっていい?」
「そんなの……まだまだ先です」
「何で急に敬語なのよ」
「だって、奈那怒らせたし……悲しませたし……」
「じゃ、二度とこうならないように信じて」
「努めます……」
「この先何があっても私はこの手を取るし、この唇にキスしてこの腕に抱かれに来るの……」
「奈那……」
ツーッと鎖骨から胸まで人差し指が這う。
更にドキドキする。
潤んだ瞳が離してくれない。
「わかってる…?お仕置きだからね」
顔がマジだ………
生唾を呑む音が生々しく鳴る。

