あのキスは……!?
あの告白は……!?
俺とこうなったこと後悔してる……!?
そいつの元に行くの……!?
失いたくないってずっと思ってたの……!?
もう少し早く再会してれば俺に見向きもしなかったのだろうか………
「……バカだなぁ、そんなのひと目見ただけでわかっちゃったよ」
例えアイツが運命の相手だろうと、
優しく抱きしめ奪い去ろうとしていても、
憎まれ、泣き叫ばれようとも………
俺はこの手で引き剥がし何度でも奈那を奪い返すだろう。
1秒たりとも待てず、容赦なくアイツから奈那を引き離す。
クソっ……やっぱ泣かされた!?
目が赤くなってる。
突然現れた俺に驚いた表情の2人。
「時間切れです」
そう吐き捨て奈那の手を引っ張った。
早くここから奪い去りたい。
同じ空気吸ってんなよ。
「ヒロ……!?」
戸惑った顔色……
奈那にだけ聞こえるように
「絶対行かせないから」と言った。
顔を近付けただけで身体を引く。
避けられた……!?
目も合わせてくれないのか。
そんなに俺に聞かれたくなかった……?
「あ……ごめん、違うくて」
何がどう違うんだよ。
嫌だ……この手離したくない。
元カレなんかに負けねぇし…!
まだ何か言おうとした奈那の頭をアイツはいとも簡単にポンポンした。
「奈那、また会いに来る」
「え………」
煮えきらない答え方するから「待って」と俺が引き止めてしまう。
振り返ったアイツの元へ行こうとする俺を奈那は止めるんだ。
ケンカなんかしねぇよ。
ただ…俺から言わないといけないことがある。
「ダメだよヒロ…」って何がダメなの?
どうして止めるの?
言い寄られてるんだよ?
俺が居るのに。
「ごめん、先輩…!何でもないです、さよなら、また…!」
「わかった、またね」
俺の腕を持ったままの手。
振り解けたけど何故止めたのかわからなくて急に怖くなった。
奈那が何を考えてるのか少し疑心暗鬼になる。

