(怒ってないなら出て来て)
奈那の部屋の前でしゃがんで待つ。
死角になってる廊下。
ゆっくり音をたてずに開いたドア。
俺の姿を見つけては手を差し伸べてくれる。
掴んだら引き寄せられるように部屋の中へ。
腰に触れてドア側に。
見つめ合うのももう照れはなくなって……
額を寄せて心の底から思うよ。
嗚呼……奈那がすごく好きなんだな。
この瞳に映れるなら何だってする。
こうして腕の中に居てくれるなら……
触れ合えるなら……それでいい。
「すぐ焦るんだから……」ってやっぱりまだ怒ってる…?
さっき抓られた頬に触れて
「痛かった?ごめんね…」と撫でてくれる。
首を振ったら優しく微笑んで踵を上げた。
チュッと触れた唇。
「ハイ、おやすみのチュー」って照れ笑い。
すぐにチュッて仕返し。
チュッチュッチュッ…!!
これ以上はまた怒られそうだから。
「おやすみ」
最後に額にキス。
髪を撫でてバイバイ。
ちゃんとキスに応えてくれたこと、満足です。
手を振り行こうとしたら後ろからTシャツを摘まれて「本当にそれだけ…?」って。
ヤベ……甘えた口調だ。
ゆっくり振り向くと揺れた瞳に捕まる。
ポスッとまた胸の中に飛び込んできて俺を誘惑する。
「それだけなの…?」
「いいの…?」
ゆっくり音をたてずに鍵を閉めてくれた。
それが合図だなんて可愛すぎる…!
再び目が合えばもう止まらなくて………
ベットに行き着くまで互いの服を脱がせながら深いキスに酔いしれる。
リップ音だけが聞こえる暗い部屋。
「好きよ……祐翔」
「俺も……大好きだよ」
柔らかな唇……柔らかな身体に触れて
心が満たされていく。
重ねていくたびに想いが増えていく。
ちょっぴり奈那を怒らせて不安になって
愛の深さを知る。
もう離したくないし離れられない。

