触りたい、縛りたい、愛したい  〜例え許されない恋だとしても〜





本を探しに来た奈那の後ろに離れてついていく。
チラリと覗いたら台に乗って取ろうとしてて身体が勝手に動いた。




背伸びする手に背後から触れてしまう俺は諦めの悪い奴で。




至近距離で視線を奪って指を絡める。




「こんな出逢い方はどう…?」なんて柄にもなく聞くんだ。
見上げる瞳は驚いてる。
ヤベ、失敗した…かな?




「……少女漫画でも読んだの?」




ビンゴです。
モテテクとかいうやつほとんど見ました。
実際言う奴なんか居ないってわかってます。
でも得た知識を存分に発揮したくて身体が勝手に動くんだから仕方ないでしょう…?




コクリと頷く俺に
「ヤバ……ドキッとしたじゃん、もう何なの?今日ドキドキさせられっぱなしなんだけど?」って笑う。
そうなんだ?
ドキドキしてくれたんなら嬉しい。
ちょっとは意識してもらえたんだね。





ハイと本を渡す。




「あ、それじゃなくて……」




「え?違った?どれ?」




指差したのはひとつ上の棚にある本だった。
間違えるとか俺が一番恥ずかしいやつじゃん。
勝手に勘違いして手まで握っちゃって……
ただのナルシストで終わりだな。




「ごめん……」




「ううん、違うよ?」




「え…?」




「この辺の位置だったらヒロの手が重なるかな〜?って」




「………えっ!?」




どういうこと!?!?




「うん、知ってたから……後ろからついてきてたこと?」




「えっ…!」




マジですか………更に恥ずかしいやつ。
逆にまんまと罠にかかった獲物じゃん。




「ヒロならやってくれるかなって……」




小悪魔っぽく笑うのやめて。
ピョンっと台から降りたらゆっくりと
服を引っ張り距離が近付く。
危ねっ…と本棚に手をついた。
ちょっと……この近さはヤバい。