その人たちの間を海音は堂々と歩く。
私は、手を繋いだまま彼の斜め後ろをただただついていく
海音が黒髪だから、みんな髪が赤だとか、金髪だとかなことに驚いたけど、暴走族だもんなと勝手に納得した。
怖いとは思ってないけれど、私に向けられる好奇の視線に心臓がバクバクする。
全身から汗が吹き出して、そんなに暑くないのに額に汗が滲む。
私の様子に気づいたのか、海音の横にグイッと引っ張られた
横に感じる海音の温もりに少し心が落ち着く。
そのまま、突き当たりにあった階段を上がって2階に行く。
『ここ、幹部以上とその女しか入れない部屋。だから、結歌も自由に使ってな。』
そう言って海音は部屋のドアを開けた
