沈黙の歌姫


『そろそろ行くか。バイクだから、暖かくしとけ』


昨日ぶりの海音のバイクの後ろ


昨日少し怖かったから、身構えて乗ったけど、今日は昨日よりゆっくりでそんなに怖くなかった。


20分くらいして着いたのは思ったよりも大きな廃倉庫

周りにはバイクがいっぱい止められていてる。

バイクを降りたあと、

『怖い?』


海音が心配して聞いてくれたけど、不思議と全然怖さは無かった


首を横に振ったら、手を繋いで

『悪いやつはいないけど、怖くなったら俺に抱きつけばいいから。』

と言った。


海音が倉庫のドアを開けると、


ドアの近くにいた人から順に立ち上がって

『お疲れ様ですっ!』

『こんにちはっ!!』


と次々と言う…というより叫ぶ


改めて凄い人なんだと実感した。

そういえば、買い物をしてるときもめちゃくちゃ視線を集めていたのは、有名だからなのかと、思った。

イケメンなのもあるだろうけど。