怖がるくらいなら俺のいる学校でそんなことすんじゃねぇよ。
怒りはとっくに爆発した。
が、今は結歌が優先だ。
『次、結歌に手出したら。ただじゃおかねぇ。』
5人を睨みながら低い声で怒鳴りつける。
「すっ…すみませんでしたぁ!」
裏返った声で俺に言う。
マジでうぜぇ。なんで俺に謝んだよ。
『あ"?謝るのは俺にじゃねーだろ』
「ご…ごめんなさい」
怯えた顔で謝り、バタバタと体育館から飛び出して行った。
怒りがおさまる訳が無いが、今はなんだっていいからさっさと結歌の前から消えて欲しかったからちょうどいい。
結歌は隅でうずくまり、まだ小刻みに震え、泣きそうな目で俺を見つめていた。
