沈黙の歌姫


そうだ。関わっちゃいけない。

そう思い直し、彼の胸から離れると


『これ』

彼が来ていたパーカーを差し出された。手を振って全力で断ると

『透けてるから…。』


自分の制服を見ると、寝れたブラウスが肌にくっつき、下着が透けていた。
顔が蒸発しそうなくらいに熱くなる。


さすがに、この格好では居られないので素直にパーカーを着た。



『あれもあいつらか?』
落書きを指しながら聞く



私は分からないというように首をかしげる。

本当に実際落書きをしたのが愛梨達だという確証はない。



『そうか。ちょっと待ってろ。』


そう言って彼は誰かに電話しに行った。