沈黙の歌姫


キーンコーンカーンコーン。


4時間目の終わりのチャイムと共に、体育館に向かった。



体育館に入ると、そこには昨日の海音さんとその友達であろう2人が3人でバスケをしていた。


『結歌どうした?』


そう問いかける彼と、後ろで不思議そうに見つめる2人。

私が後ろの2人に視線を向けると

『お前ら悪ぃけど、準備室戻ってくれ』

「おう」
「ごゆっくりー」

なんて言いながら2人は体育館を出ていった。



申し訳ない…せっかく楽しそうにバスケしてたのに。


『それで?どうした?』

再び問いかける彼に私は左壁を指差して応えた。


『あれ消しに来たのか?』

私が頷くと彼は掃除用具入れに向かった