家に着くまでの間、彼は一言も話さなかった。
ただ私の隣をゆっくりと歩いてくれた。
家に着くと
『じゃあな。』
そう言って私が家に入るまで見守っていてくれた
私はペコッとお辞儀をして家に入る。
リビングで酔いつぶれて寝ている父を起こさないように、そっと自分の部屋に入ってベッドに飛び込む。
そう言えば夜ご飯も食べてない。 お風呂も入らないとなぁ…。 海音さんに歌聴かれちゃったかな…。 でも、そんな話しなかったし、大丈夫かなぁ…。 なんか久しぶりに知らない人に話しかけられたから疲れたなぁ…。 眠い……。
思考を巡らせるうち睡魔に負け、眠りについた。
この時はまだこの出会いが全てを変えるだなんて知るはずも無かった
