倉庫に戻ると時間は既に11時を過ぎていた。


こんな遅くなるなんて、寝ておいてよかった



暴走が無事終わって全員が集まった倉庫。

みんなが囲む中には海音と幹部のみんな、千果、花恋、そして私。


『今日はお疲れ様』


「お疲れ様ですっ!!」

声を揃えて返ってくる


『お前らにこの狼義の姫を紹介する』


『結歌。おいで』


私の方を振り返って手招きする海音


視線が一気に集中して、さすがに体が強ばる


海音の隣に並ぶと

『狼義の姫、宮澤結歌だ。紹介が遅くなって悪かったが、全員で、全力で守るように!』


「「「おっす!!」」」


『それと、結歌は緘黙症ってやつで人前で話せない。その事を分かってやってくれ』


「「「おっす!!」」」


総長の顔をした海音だけど、私が強ばっていることを分かって手を握ってくれる。


たったそれだけで、体がほぐれてちゃんとお辞儀することが出来た。