次の日の放課後。逃げようとする早見君の首根っこを姫ちゃんが掴んで、わたしたち三人は旧校舎の部室に向かった。

「別に俺は関係ないだろう」

往生際が悪く、早見君がじたばたする。

「もう部室の前だ、それに秘密を知って関係ないはないだろう」

姫ちゃんが言う。香りさんは自分の事なのに「わくわくするな」なんてお気楽気分ではしゃいでいる。

わたしはと言うと、これで早見君と仲良くなれるかなって、全く全然関係ないことを思っている。

部室のドアを開けると、すでに黒川さんが席に着いていた。三組なんだから一緒に行けばいいのに。

黒川さんはわたし達の到着を待っていたように話しをすぐに始めた。

「さあ、昨日の話しの続きをしましょう」

凄い嬉しそうだ。他人事だと、好奇心がくすぐられる話しだよね。