そっか、早見君はこれを渡そうと、朝から不可解な行動をしてたのか。わたしの怪我に少しでも責任を感じてくれていたんだ。

なんか嬉しいな。でも、でも、これは受け取れないよ。

わたしは茶封筒を手にもって席から立ち上がった。

「早見くん、これは受け取れないよ」

わたしは茶封筒を早見くんに突き返そうと差し出した。突き返された茶封筒を見て驚いたような表情を浮かべる早見くん。

「いや、受け取ってくれ、それで俺の気もはれる」

「いやいや、受け取れません、早見くんにお金もらう理由がありません」

わたしは毅然とした態度で突き返そうした。わたしにしたら頑張ってる!

その様子を見て姫ちゃんが意地悪なことを言う。

「その金はどうしたんだ?恐喝でもしたのか?」

早見君は顔を真っ赤にしている。凄い怒っているように見える。

「バカか、この金はバイトしたんだよ、学校三日さぼってだな」