わたしのせいだった。何にも言えない。嫌、言わなくちゃいけない。

「二人で便所飯になってもわたしはいいよ」

なに言ってるんだって顔をする姫ちゃんはわたしの両肩に手を置いて真剣な顔で言った。

「わたしはボッチでも便所で飯はくわねぇから」

そう言うと姫ちゃんはそそくさわたしの前を歩く。すかさずわたしは小走りで姫ちゃんの横に戻った。

「冗談だよー」

「わかってるよ、本気だったら怖いわっ」

すると、今まで黙っていた香りさんがボソッと呟いた。

「便所飯かあ、うん、あれは辛かったな」

えーっしたことあるの!香りさん、どんな学生時代を送ってきたの?わたしが哀れな視線を香りさんに向けると、香りさんは赤面して「バカ、冗談にまじっただけろ」

聞いてないようでしっかりわたしたちの会話きいてるんだね。姫ちゃんが知ったら怒られそうだ。