おーい、おーい、家の外から声がする。この声は姫ちゃんだ。わたしは勉強机の上に投げてあった学校指定の鞄の取ると、急いで玄関に向かった。

登校途中でわたしは嬉しいニュースを聞いた。姫ちゃんから。

「おお、そうだ、私たち同じクラスだった」

そのことを聞いたわたしは姫ちゃんの手を取った。

「よかったよー姫ちゃんがいてくれて」

入学式から二日サボったわたしは少し心配だったんだ。もうグループわけされてわたしはボッチの便所飯の憂き目に合うんじゃないかと。

ここ最近、ほんとうについてないし、そりゃ幽霊に憑かれたり、怖いヤンキーに突き飛ばされるし、先日まで中学生だったわたしには刺激が強すぎるよ。

「他にどんな子がいるの?可愛い子とかかっこいい人とかいた?」

「知らん」

姫ちゃんは言いきる。

「知らんって、姫ちゃん友達つくってないの」

わたしが残念そうに聞くと、姫ちゃんは「仕方がないだろう、ずっとお前の見舞いにいってたんだから」