そして一通り周ったあと、私達は最後おみあげコーナーに立ち寄った。
ぷらぷら見渡していると、私は自分の好きな物につい目が行った。
小さな小瓶にカラフルな星の砂が入っていて、蓋にイルカやペンギンなどのガラス細工がくっついているもの。
思わず、イルカの小瓶を私は手に取る。
「あー…懐かしいな、それ」
「えっ?」
私は隣から小林くんの声に少し驚く。
「よく、おみあげ屋さんとかにあるよな?道の駅とか」
「あ…うん、好きでつい手に取っちゃった」
「へぇ?いいじゃん、買えば?」
「えっ!?でも…さすがにもう子供っぽいかなって…」
そう言って私は一旦商品を元に戻した。
「なんで?子供っぽいとかないだろ?いいじゃん」
そう言うと、小林くんは私が戻した商品を手に取り、私の前に差し出した。