しばらくしてバイクがスピードを落としながら止まった。


安全運転だったのかな?

怖くなかった……。


「着いたよ、花鈴」


樹の声で辺りを見回すと白い建物が建っていた。


『ここ、どこ?』

「桜蘭の倉庫。って言っても物が入ってるようなボロボロな感じじゃないんだけどね」


莉緒ちゃんが私の問いかけに答えてくれた。


倉庫……いつもいる所なのかな。

「じゃあ中入ろっか」

中島くんがガラッと大きな扉を開けると……