「彼氏?」
たまご焼きをモグモグしながらイケメン転校生が聞いてきた。
「は?」
「今電話しながら出てった子」
「あー、うん。そうだけど…」
「ふーん?イケメンじゃん」
親指で口の端を拭うと、イケメン転校生はなぜかじっと私を見つめてきた。
「…え?なに?」
「いや?」
クス、と品の良い笑みをこぼすイケメン転校生。
「気付かないんだなぁー、と思ってさ?」
「何を?」
「…ここ」
イケメン転校生が手を伸ばしてきたかと思ったら、私のほっぺをグイッと拭った。
「っ!?」
「ゴマ。ついてた」
今日のご飯はごま塩ご飯…!
「あ、ありがと…!」
やばーい!イケメン転校生のお手が触れた!!!
ドキドキ心拍数を上昇させる私に、イケメン転校生はクスリと微笑むと、
「じゃ、また後でね。早見さん?」
教室を出て行った。



