「いや、でも早見の隣にはもう近藤がいるし…」



困った顔をする担任。



「先生!問題ありません!」



私は勢いよく挙手した。




「近藤くんは違う席に移動するそうです!」



「はぁ!?」




素っ頓狂な声を出す近藤。




「いや、お前な…」



担任がまだ何か言いかけているのに、それに構わずこちらに向かって歩いてくるイケメン転校生。



イケメン転校生は近藤の前でピタリと足を止めると




「君の願い事、なんでも一つ聞く。だからそこ譲ってくれる?」




ニッコリと笑ってそう言った。