「都合いいよねー、早見さんも」
ハヅキに連れてこられたのは中庭の、非常階段の下。
人目につきにくいそこで、校舎の壁に押し付けられた。
顔の横に乱暴に置かれるハヅキの手。
「彼氏ができた途端俺のこと追い出そうとするんだもんなー」
「は?彼氏って、何…」
「ねぇ」
グッとハヅキが顔を近づけてくる。
ちょっと動けば、鼻が触れ合いそうな距離。
「俺が邪魔なら…なおさらいなくなってやんないよ」
「…え」
「言っとくけどさぁちゃんへの復讐全然完了してないから、俺の中では。もっと嫌がらせしてやりたいし」
ハヅキが私の髪の毛を一束とって、弄んでくる。
その表情は
「…きらい、その顔」
「…は?」
ハヅキが怪訝そうに頬をひきつらせた。
「いつもヘラヘラして…嫌い。このみちゃんの前ではそういう顔、しないくせに」



