「…ハヅキってさ」 カバンを肩に背負った俺を、和原京星が見て言った。 「なんで紗英の嫌がること、いつもわざわざすんの?」 “紗英” あーダメだ。いつもながらムカつくわ、この呼び方も。 「…は?」 しかも質問の意図がよくわかんないし。 そーいう試すような質問が嫌いなんだよ、俺は。 「だから、好きなくせにわざわざ嫌われるようなことすんの、何でって聞いてんだけど」 でも、直球でそういうこと、正々堂々と聞いてくんのは、もっと嫌い。