「近い将来。お前は
佐々木の人間になるってことは、料理ぐらいできとかねぇとな」
そんなことないもん
「2世帯にはしねぇからな？」
えﾞ？
「ったりめーだろ
子供産んで帰ってくる夕陽がいんのに
なんで、お前たち夫婦も俺たちと一緒に居るんだよ」
「そうだけど」
夕陽も帰ってくるんだ
「ねぇ、夕陽が帰ってくるとき
ここにいてもいい？」
「あ？」
「何を言っているの。当り前でしょう？」
え？
「娘なんだから、遠慮しないの。
それに、夕陽も夕葉がいてくれると嬉しそうな顔を
しているもの」
そうなの？
てっきり、妹たちの顔を見に来てるだけかと思ってたのに
「ママー？ゆーひちゃんからお電話」
「あらっどうしたのかしら」
電話に出たお母さん
「ねぇ、お父さんは私たちの今の年の頃って
もう結婚してたんだよね？」
「あぁ。18で結婚したからな」
「なんの不安もなかった？」
「あった」
あったんだ
「優香だぞ？心配に決まってる。
小さいお前たちがいるってわかってても
1人でほぼやってくれてたからな」
そうだったの？
「だから、会社を立ち上げて
今の地位について、他の社員も育休を取りやすい
環境を作って、休日は完全休みにした。
それが、お前たちと一緒にいる時間が増えて
優香ともいられる時間が増える」
そうだったんだ
