あなただけ見つめてる


「夕葉にもわかるわよ。きっと
子供ができたら」



「宙と同じことを言っていても、宙は
5人も娘を溺愛したんだから」

そうだ
お父さんも子供が嫌いだったって

「今も、子供は嫌いなのよ。
だけど、それは自分の子供は別なんですって」

私たちは別?

「自分の子供たちが可愛くないわけがないでしょう?
だから、夕葉も大丈夫よ」

「そうかなぁ」

「そうよ。それに、翔君にプロポーズされてんなら」

え”!?

あれって

「プロポーズなの?」

「あら。どうしたら
プロポーズ以外の言葉に聞こえるのよ」

う”

「宙が寂しがるわね」

「ねぇ、お父さんは、後を継いでほしいとかってなかったの?」

「え?」

「それは、分からないけど」

「なんだよ。そんなこと考えてたのか?」

「だって」

「後が欲しけりゃ、養子でも、引きとりゃ問題ねぇんだよ」

え?

「俺はな?そんな昔からのしがらみは嫌だから
気にしてねぇし。お前たちが幸せになってくれりゃ
それで問題ねぇんだよ」

そうだったの?

「しかし、夕葉にプロポーズなぁ」

な、なによ?

「優香に料理でも教わっとけよ?」

へ?