あなただけ見つめてる

あの後、冷えるからと
帰ってきた私たち

頭の中では、さっき言われた事が
ずっとリピートされたように残ってて

でも、翔さっき言ってくれた”子供”ってことは
翔は、子供が好きなんだよね?

「またな?」

「ちょっと待ってて」
そう言って家から持ってきたのは、暖かい飲み物

「寒いから。風邪、ひかないでね」

「あ、あぁ。ありがとう」

水筒・・子供ぽかったかな?

ピロン



《さっきの話、少し考えておいて》

そう来たラインメッセージ

確かに、時間が欲しかった
そんな風に思ってくれる人と
私では釣り合わないような気がして

「夕葉?」

「お母さん・・・」

私はどうしたらいいんだろう?

「どうしたの?
翔君と何かあった?」

「翔に、私と私の子供がいる幸せを見つけたいって言われた」

「あらっ」

「でも、子供が嫌いな私は、翔と
釣り合わないかもしれないっ」

「馬鹿ね」

え?