あなただけ見つめてる


「当り前でしょう?
紗菜。今度こそ、コイツに幸せにしてもらいな」

「・・・っ」

「スイスの家に居場所がないなら
日本で居場所を作ればいい。
あたしも亜紀も、紗菜の味方だよ。
結婚して、子供が出来てもそれは変わらない」

「うん。ありがとう」

「じゃあ」

それだけ言うと帰って行ったリカ

「お前にこれを渡したかったんだ」

そう言って左手の薬指に昨日とは違う指輪を嵌めてくれた結城。

「スイスになんて帰らせない。
お前の居場所は、俺の横でいい。
もう2度と離さない。だから、俺と結婚して」

「・・・っ」

「ま、この家から出すつもりはねぇけどな」

!?

「あの家も、いいけど。親父たちが近くにいちゃ」

「・・・・・」

「あの家は、俺達の第2の家にしよう。」

「うん」

「結婚したら、子供は最低4人は欲しいな」

はい!?

「頑張ろうな?紗菜”ちゃん”」

あたし、間違ったかもしれない・・・

「ふっ間違ったなんて思わせねぇくらいに、お前の事愛してやるよ。」