例えば小学4年生の頃。
友達との帰り道、突然聞かれた、
「ゆうちゃんは、好きな子いる?」という問いに、当時クラスの女子から人気だった男の子の“名前”しか思い浮かばなくて、それは自分が好きというよりも、みんなが好きな子イコールあの男の子、という思いつきでしかなく、とりあえずその子の名前を挙げてみたら、
友達は興奮しながら、
「やっぱり?ゆうちゃんも?かっこいいもんねぇ。」ときらきら目を輝かせてぴょんぴょん跳ねた。
だけど私には、その「かっこいい」も、全くわからないのだった。
かっこいいって、何がだろう?顔が?
かっこいい顔って、あの子のことを言うのかな。
