○○「心配になった?」
宏太「変えてから来なくなったなら、心配ないじゃん」
○○「……そう」
宏太「変えたと言えば俺も、テレビ買い替えたんだよ」
○○「テレビ?」
宏太「うん。前のはもうちょっと小さかっただろ」
○○「……そうだっけ?」

そうだよ、と俺が返せばそこで会話は終了する。
少し前はこんなこともなかったのに。
一体いつから俺たちはこんな風になっていたんだろう。

宏太「なぁ」

小さく呟いただけだったけど、彼女には十分聞こえていたようで。
いつもと違う雰囲気を感じたのか、○○がこちらを向いた。

こんなにじっくり顔を見るのも久しぶりだな、なんて。
嘲るように笑いながら、口を開いた。

宏太「俺たち、別れようか」

思いつきで決めたことじゃない。
それは○○もわかっていたんだろう。