大きなオブジェの前ですみれが俺を呼んで立ち止まった。
後ろを向きながら、そのまま話し続ける。

すみれ「亮平はさ……。私に会えて、幸せだった…?」
亮平「…ん?笑。どした?」
すみれ「亮平は…!!!」

パッと後ろを振り向いてきたすみれの目からは…
涙が零れてた…。

亮平「どした……」
すみれ「……幸せ……ヒクッ……だった…泣?」

何言ってんだ…?なんで泣いてんだ…?
こいつ、今日が最後みたいな言い方……。
ギュッと抱きしめて、頭を撫でる。
一生離さないから…。
そう、心の中で呟きながら強く強く抱きしめる。

亮平「俺、幸せだぞ……?なぁ、俺はすみれに出会えたことが、幸せ」
すみれ「亮平……泣」

俺から離れて、目を合わせてくる。

すみれ「亮平……ありがとう……泣」
亮平「俺も……、ありがとな」
すみれ「じゃあ………」

目を開けた時、そこは真っ白い天井だった。

零「……へい。…亮平!!!」
亮平「……ん」
宏太「亮平!」
全-亮「山田!/亮平!」

俺………。

零「亮平…。なんで、泣いてるの……」
亮平「わかん……ない……。なぁ、すみれは…?」
大輝「それは……」