私の脳裏に何かが思い浮かんだ。
 画面を見つめたままで目を閉じてみる。

 男子と楽しそうに触れ合っている私の姿が!

 一緒に自転車に相乗りしたり…

 カラオケ行ったり…

 映画観に行ったり…

 授業で机をくっ付けて教科書を私が見せてあげたり…

 映像を見るかのように思い浮かぶのだ。
 何だか忘れていたような記憶がよみがえったような感覚を受けている。

 男子は堀田ハリスではない!

 天崎翔平だ!

 あの翔平だよ!