こ、こいつ……付き合ってからなんか鋭くなってねぇか?
前は超が付くほど鈍感で、俺の気持ちにまったく気づかなかったくせに。




「……悪いかよ。彼女に早く会いたいって思うのは当たり前だろ」




あーくそ。光凛に出会ってから、こんなのばっかだ。
恥ずかしいったらありゃしねぇ。






「そ、そうだよね」





自分で言ってきたくせに顔を赤くする光凛。





いちいち可愛いんだよな、こいつは。
日々愛しさが増していっている気がする。




抱きしめてやろうかと思ったとき、あることに気が付いた。



こいつ、まだ寝間着じゃん。





「お前、その格好で行くの?」




そんなわけないだろうけどからかい半分で言うと、赤い顔をもっと赤くして慌てて家の中へと入って行った。
素直だよな、ほんと。





俺もあれだけ素直になれりゃあ苦労しないのに。