二度目のキスは蜂蜜のように甘く蕩けて

 夏瑛は靭也の胸に飛びこんだ。

「もう、わたしがどれだけ苦しかったか、どれだけ泣いたか。靭にいちゃん、わかる?」

 泣き顔でうったえる夏瑛を、靭也はそっと抱きしめて、小さな声でごめん、とつぶやき、そして

「泣き虫だな、夏瑛は……」と言った。

 泣かせたのは、誰? と言おうとして上を向いたとき、靭也の唇が降りてきた。

 夏瑛の額に、涙で濡れた頬に、そして、ふるえる唇に。

 夏瑛の心の傷をあっという間に癒す口づけ。

 息もできないぐらい長いキスのあと、靭也は夏瑛の耳もとに唇を寄せてささやいた。

「これからは夏瑛の笑顔で、おれを満たして……」



  人生で二度目の口づけは、蜂蜜よりも甘く蕩けた。
                                     (了)


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