クスッ。
ちょっとだけ照れたように、鷹文が笑った。

「理由は2つ。1つはもう2度と昨日のような目に遭わせたくないから」

「だから、昨日は私も不用心だったわけで」
「うん、これからは気をつけてくれ。俺も一華のスケジュールを把握するようにする」
「そんなことまでしなくても」

反論しようとした言葉を無視して鷹文は続けた。
「もう一つは、一華の腹痛の原因」

「腹痛?」

そう言えば、何でお腹が痛くなったんだろう。

「お前、生理きてなかっただろう?」

ああ、確かに。
でも、

「元々不順だし」

2ヶ月くらい飛ぶことも珍しくなかったから。

「それにしても妊娠4ヶ月まで気づかないなんて、ありえないだろう」

ええええ、4ヶ月?
嘘。

私はフリーズした。

「いい機会だから、結婚しよう。どんな夫婦になるかはこれからゆっくり考えればいい。異論はあるか?」

だから、守口さんと白川さんを帰して2人で話がしたかったんだ。

「じゃあ、決まりだ。もうすぐうちの両親とお前のご両親もみえる。2人で結婚宣言するからな。いいな」

さすに返す言葉がない。

こうして私達の結婚はあっけなく決まった。