私は一気に
言いたいこと
捲し立てた

言い終わったときには

呼吸が乱れ
肩を揺らして
息をしていた

「は?」

大河原さんから
返ってきた
言葉をそれだけだった

「とぼけるつもり?
探偵の機材を勝手に使って…」

「濡れ衣だよ

俺、あんたを利用するつもりだけど
あんたを苦しめるつもりはないし」

「…え?

写真は違うの?」

「だいたい
大人が校内を歩いていて

怪しまれないと思うか?

ちょっと頭で考えれば
わかることだろ?

…たく
夜遅くに何かと思えば」

電話の向こうで
大河原さんは
ため息をついた

「そう…ですよね

すみません」

「俺との約束覚えてる?

君からは連絡しない
約束だよね?

契約違反だよ」

「あ…
でも、頭にカアーと
血が上っちゃって

ごめんなさい」

「今回だけは
見逃すけど
絶対に
連絡はするな

どうしても…ていうなら
携帯を教えるから

そっちに連絡しろ」

「はい」

私は
小河原さんの携帯を
教えてもらうと

電話を切った

『さっきは
すみませんでした』
とメールしてから
私は寝ることにした