「以上を持ちまして、第35回。王蘭高校体育祭を終えます。生徒の皆さんは、掃除や片付けをお手伝いしてください」




ハルは、コーンの片付けを黙々としていた。




今だ。




古海の心は古海自身を前に進めようとしている。




上手く動かない震えた足を、ゆっくりと動かす。




緊張する古海の背中には、何かが触れた。