正しい恋を教えてください。

一方で、ハルは、そこから少しして、帰っていった。




「本当に、ありがとうございます...」




「うん」




あっさりと帰りそうになるハルを、古海は少し寂しく感じた。




出そうになった涙を引っ込めるために、空を見上げると、目の前には、空の青さではなく、綺麗な黒髪があった。




そのまま古海の頬にはハルの大きな手があり、キスをした。




「...仕返し。ありがと。上向いてくれて」




「......はい!」