正しい恋を教えてください。

ちょうど校門を出たあたりで、古海は倒れそうになり、思わずハルは抱えた。




「大丈夫か?」




「怖かった...」




古海の足は、自然と震えていた。




ハルは、そのまま古海をお姫様抱っこして、歩いていった。




「紫水くん...!?」




「そんな足で歩けんの?」




古海は、じっとハルの肩に手を回して大人しくしていた。




さらさらと爪先をさするような足音と、見上げる時の冷たそうな頬。




しっかりと芯のある長く黒いまつ毛。