その夜。




音楽屋に立ち寄った明紗は、ある男の姿に気づいた。




ハルだった。




「なに?」




「なんで古海と仲良いんだよ」




「友達。私があなたの彼女と仲良くなったらダメなの?」




CDを手に取って、会計に向かう明紗は、ハルとすれ違う時に卑劣な言葉を放った。




「虫唾が走る」