正しい恋を教えてください。

廊下を歩いているハルを見かけて、数メートル離れているが、古海は関係なく叫んでしまった。




「紫水くん!」




「あれって美影さん?」




と、廊下が少しザワザワした。




ハルは無口なまま古海の方に振り向いた。




「話したいことがあります!聞きたいこともあります!いつかわからないけど、聞いても、話してもいいですか?」




「ふっ...。どうぞ」




演技でも、営業スマイルでもない、無邪気差が溢れる笑顔だった。




古海もその笑顔を見て、安心して立ち去っていった。