花平 舞。18歳。

男の子を助けるために思わず道路に飛び出したけど

私、 死んじゃったのかな......。

やっぱり死んじゃったよね。

すごい勢いだったもん。

でも不思議。痛くなかった。

それだけ一瞬だったのかな。

男の子、 大丈夫かな。

無事だといいな。

というか私が寝そべってる、 このふかふかなモノはなんだろう。

雲の上?

じゃあこの眩しい光は......

「......んっ...」

ゆっくりと瞼を開けると、 見たことない部屋が広がっていた。

『ふかふか』の正体は、 どうやらベッドのようだ。

気持ちいいな、 もう1回寝ちゃおうかな...。

「いや、 ここどこーー!!?」

ガバッと飛び起きる。

身体もどこも痛くない。

道路に飛び込んで車にはねられたのに痛くないということは、 やはりここは天国か地獄か。