「クレーム来てるじゃん!鳴らしちゃダメだよ!!」

「は〜い……」

気を取り直し、旬は次の間違えたところを解説し始める。

「次にこの問題ね。「警察官の手信号と信号機の信号の指示が違う場合は、警察官の指示に従わなくてはならない」。これは前に学科で習ったでしょ?信号じゃなくて、警察官や交通巡視員の指示に従わないといけないの!」

「前にお兄ちゃんは無視しました!」

「それはお兄ちゃんが間違っているんだよ。次の問題!「車両通行帯のないトンネルで乗用車を追い越した」。車両通行帯がなかったら追い越しちゃダメ!」

「お兄ちゃんは平気で追い越します!」

「追い越しちゃダメなの!危険だから!次!「免許証は本物でなくてもコピーを持っていれば、免許証不携帯にはならない」。コピーじゃなくて、本物じゃないとダメ!!」

「お兄ちゃんはコピーで運転したことあります!」

「だからダメなの!さっきから君のお兄さん、違反ばっかじゃないか。次ね。「原動機付自転車は、標識や表示によって時速三十キロメートルを超える最高速度が指定されている道路であっても、時速三十キロメートルを超えて運転してはならない」。原動機付自転車は、三十キロまでしか出しちゃダメ!」