いつもニコニコしていて、全力で、優しい。




好きになるのに時間なんてかからなかった。





だけど、今の関係が崩れるのが怖くて、告白なんてできなかった。






いつも一緒にいたから。





それに、あいつには好きな人がいたから。





それは、俺の親友だ。





お前が親友に向ける目には熱がこもっていて、話しかけられると顔が赤くなって。







あいつのそんな顔を簡単に見ることができる親友が、羨ましかった。







でも親友には、好きなやつがいた。






その好きなやつと親友は、いわゆる両片思いだってことも、気がついた。







親友の好きなやつは、あいつの親友だ。







あいつは多分、気がついていたんだろう。







気がついた上で、それでも諦めきれなくて、あいつなりのアピールをしていたに違いない。