しばらくは与えられるがままに食べていた。



「ん……」

「もういらねえのか?」



けれど1週間寝込んでいたらしいわたしのお腹は、半分で満腹を感じた。


荒瀬さんの問いに頷くと「まあ、半分も食えばいいか」と残ったお粥を置き、おもむろにわたしに手を差し伸べた。


無意識に体が過剰反応する。


光冴に暴行されて以来、人の手が怖くなった。


美花と実莉の友達や男にリンチされたときはここまでじゃなかったのに、今は全身が震えるほど怖い。


思い出したくないから震えを止めたいけど、止まらない。


強く自分を抱きしめて視覚を遮断する。


すると荒瀬さんの手がわたしの肩に触れた。