その後、志勇にバスルームまで運ばれ、隅々まで丁寧に洗われた。


そしてお風呂から出たわたしはリビングのソファーで、疲れたのを理由に志勇に膝枕してもらっている。


極道の若頭に膝枕してもらうなんてきっと私しか体験してないはず。


嬉しくてちょっと優越感にひたっていると。




「まだ痛いか」

「痛いけど、大丈夫」

「もう少し寝とけ」



そう言って頭をふわりとなでてきた志勇。


もう、今はやめてほしい。優しくなでられたら眠くなってしまうのに。



「いいよ。たぶん今寝ちゃったら明日まで起きられないだろうから」

「ああ、あれだけ激しくヤったら疲れたし腹も減ったろ。俺はまだイけるけどな」

「……そうじゃなくて。
志勇がお休みなのに、寝ちゃったら一緒にいられるのにもったいないと思って」



……なんでこんなところで変な余裕をかましてくるかな。


思ってることを伝えると、志勇の手の動きがピタリと止まった。