闇色のシンデレラ

その臆病者から脱するためにはどうしたらいいのか。


まずは引っかかっていることを聞いてみるべきだ。


志勇なら答えてくれるはず。



「……美花と実莉を見てどう思った?」

「は?興味ねえ」

「2人とも愛想がよくて可愛いでしょ。だからいつも人気者で、みんな2人を好きになるの」

「……おい、壱華」

「でも、わたしは無愛想な出来損ないだから、いつもみんなかりゃっ……」

「人の話を聞けコラ」



聞いておきながら答えが怖くて、口走っていたところ頬をつままれた。



「無い、あり得ねえって言ってんだろうが。
お前は自分を落とし過ぎだ。
俺があんな腐った女のどこに惚れるんだ」



本当にそうだろうか。


事実、わたしと関わってきた誰もが、わたしを見捨てて美花と実莉を選んだ。


好きになることはあり得ないと言ってくれた志勇を信じたくても、心の中で歯止めをかけてしまう。



「実莉もないの?」



だから志勇に質問攻めしてしまうのだった。



「当たり前だ。あんなチビガキ興味ねえ」



ち、チビガキ?確かに小さくて外見は小動物みたいだけど。



「美花は?」

「俺はビッチは嫌いだ」



続いて美花について訊いたところ、度肝を抜かれた。


美花をそんな風にいう人初めて見た。


みんなあの見た目に騙されて、清楚だって口を揃えて言うのに。



「じゃあ、涼は?」

「……あいつは俺にとっちゃ男も同然だ」



どさくさに紛れて涼について尋ねたけど、興味なさげに一言。


とどのつまり気になっているのは、志勇はどんな女性が理想かってこと。


志勇の隣を歩くためには理想の女を目指したい。