SIDE 颯馬
「壱華、見つけたぞ。こっち来い」
ヤベェ、兄貴が見たことないくらいニヤついてる。
そっち側は修羅場だろうに、あの壱華ちゃんが兄貴への執着心を見せたもんだから、すんげえゆるい顔してる。
それじゃ殺気も半減だ。
半減っつっても人を脅す材料にはなるが。
10分前まで最高に機嫌悪かったのに。
10分前、どうやら兄貴は、壱華ちゃんが視界に入れた人間=心を許している人間、と解釈していると言いたかったらしい。
そんなの説明なしで察せるかと内心ツッコミつつ、辺りを見回すと、彼女がいなかった。
慌てて通知のあった携帯を確認したら、剛から連絡がひとつ。
「壱華さんが買い物に行きたいらしいので若を頼みます」だと。
おいおいと思ってそっと兄貴を見れば、鬼の形相になっていた。
そんな兄貴を誤魔化せるはずもなく、剛に心の中で謝りながら正直に伝えると、兄貴は剛に電話し、壱華ちゃんを迎えに行くことに。
そこで───行方をくらませたはずの姉妹に囲まれる、シンデレラに出会った。
「壱華、見つけたぞ。こっち来い」
ヤベェ、兄貴が見たことないくらいニヤついてる。
そっち側は修羅場だろうに、あの壱華ちゃんが兄貴への執着心を見せたもんだから、すんげえゆるい顔してる。
それじゃ殺気も半減だ。
半減っつっても人を脅す材料にはなるが。
10分前まで最高に機嫌悪かったのに。
10分前、どうやら兄貴は、壱華ちゃんが視界に入れた人間=心を許している人間、と解釈していると言いたかったらしい。
そんなの説明なしで察せるかと内心ツッコミつつ、辺りを見回すと、彼女がいなかった。
慌てて通知のあった携帯を確認したら、剛から連絡がひとつ。
「壱華さんが買い物に行きたいらしいので若を頼みます」だと。
おいおいと思ってそっと兄貴を見れば、鬼の形相になっていた。
そんな兄貴を誤魔化せるはずもなく、剛に心の中で謝りながら正直に伝えると、兄貴は剛に電話し、壱華ちゃんを迎えに行くことに。
そこで───行方をくらませたはずの姉妹に囲まれる、シンデレラに出会った。



